解決事例

CASE

[建設業許可(新規・更新)]

営業所技術者等の常勤性は大丈夫?役員兼任の判断を整理した事例(茨城県水戸市)

H様(建設業者取締役・50代男性)

H様(建設業者取締役・50代男性)

「専任技術者の世代交代にあたり、後任候補者が他社役員を兼任しているが問題がないか確認したい」とご相談をいただきました。専任技術者(現呼称:営業所技術者等)は、その営業所に常勤してもっぱらその業務に従事することが求められ、役員兼任がある場合は実態に基づいた判断が必要です。勤務状況を整理し、要件確認と是正対応を行い、体制整備につながった事例。

H様(建設業者取締役・50代男性)

ご依頼の経緯

茨城県水戸市で土木工事業をメインに営む法人の事業者様からのご相談です。

特定建設業許可のもと、これまで安定して事業を展開されてきましたが、今後の世代交代を見据え、専任技術者(現呼称:営業所技術者等)の見直しを検討されていました。

その中で、後任候補となる従業員について、

「資格要件は問題ないが、他社の役員を兼任している。この状態で専任技術者として認められるのか」

という不安が生じました。

営業所技術者等は許可要件の重要ポイント、

・常勤性はどこまで求められるのか
・このまま配置して問題ないのか
・将来的に指摘される可能性はないのか

といった点を事前に確認したいとのことでご相談いただきました。

担当者からのメッセージ

建設業許可を維持するためには、

営業所ごとに営業所技術者等(旧呼称:専任技術者)を配置していること

が求められています。
(建設業法第15条:特定建設業)

また、営業所技術者等については、

その営業所に常勤してもっぱらその業務に従事すること(専任性)

が前提となります。

そのため、営業所技術者等は、

当該営業所の常勤職員の中から選任する必要があります。


常勤性は「実態」で判断される

ここでいう常勤とは、単に在籍していることや形式上の所属ではなく、

雇用契約により事業主体と継続的な関係を有し、休日その他勤務を要しない日を除き、通常の勤務時間中はその営業所に勤務しうる状態にあること

をいいます。

したがって、

・他社での業務状況
・時間的拘束の有無
・営業所での勤務実態

などを踏まえ、

実際にその営業所において、通常の勤務時間中職務に従事できる状態にあるかどうか

が判断のポイントとなります。


今回の論点:役員兼任はどう判断されるのか

今回のケースでは、

他社の役員を兼任している点

が最大の論点となりました。

この点については、実務上、次のように整理されます。


常勤役員の場合

👉 原則として認められない

他社で常勤役員として勤務している場合には、
自社の営業所において常勤してもっぱらその業務に従事しているとは考えにくいため、

認められない可能性が高いです。


非常勤役員の場合

👉 判断対象(個別判断)認められる可能性が高い

他社で非常勤の役員であれば、自社の営業所において通常の勤務時間中はその営業所に勤務しうる状態であると認められる可能性が高いです。

ただし、非常勤ということをもって、直ちに認められるわけではありません。

・実際にどの程度業務に関与しているか
・どの程度時間的拘束があるか

などといった点によっては、

常勤性が認められないケースも考えられます。


最終判断は「実態」

したがって、

  • 常勤役員 → 原則NG
  • 非常勤役員 → 判断対象、認められる可能性高
  • 最終判断 → 実態

という整理になります。

役職名や形式のみで判断するのではなく、

その営業所において常勤してもっぱらその業務に従事しているかどうか

が重要です。


今回の対応内容

今回のケースでは、

・勤務実態の詳細ヒアリング
・他社での役員としての関与状況の確認
・業務内容および拘束状況の整理

を行いました。

その結果、

現状のままでは常勤性に疑義が生じる可能性があると判断し、

・役員兼任の見直し
・勤務体制の整理

といった是正対応を行いました。


知らずに要件を満たしていないケースも多い

実務では、

・非常勤であれば問題ないと考えている
・形式上所属していれば足りると考えている

といったケースも見受けられます。

ですが実際には、

実態としてその営業所に常勤してもっぱらその業務に従事しているかどうか

という点がポイントになりますので、

知らずに要件を満たしていない状態となっていることも少なくありません。


今回の結果と今後の体制

今回の整理により、

・常勤性の判断基準が明確になった
・リスクを踏まえた体制整備ができた

ことで、安心して世代交代を進められる状態となりました。

営業所技術者等の配置は、建設業許可の維持に直結する重要な要件です。

事前に整理し、適切に体制を整備しておくことが重要です。


当事務所では、

・営業所技術者等の要件確認
・常勤性の判断
・役員兼任の整理
・建設業許可の維持管理

など、建設業許可に関する実務を総合的にサポートしております。

「この配置で問題ないのか」
「実態として要件を満たしているか不安」

といった段階でも問題ありません。

将来のリスクを回避するためにも、早めの確認をおすすめいたします。

お客様の声

専任技術者の世代交代を検討する中で、後任候補者が他社役員を兼任していることに不安を感じ、相談しました。

資格要件は問題ないと思っていましたが、常勤性についてはどこまで求められるのか分からず、このままでよいのか判断できない状態でした。

今回、勤務実態を踏まえて整理していただいたことで、リスクと対応方針が明確になり安心しました。

今後も建設業許可の管理について、継続して相談していきたいと思います。

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